産地 | 小坂地区限定 |
小坂れんこんはどろ付きのまま店頭で販売されています。
小坂れんこん保存会は名前が示す通り、本物の「小坂れんこん」だけを
生産する組織です。
本物の小坂れんこんとは何かというと、クワ掘りという収穫方法で、
どろが付いたまま市場流通するもので、その産地は旧河北郡小坂村
という地域で収穫されたれんこんを指します。
クワ掘りで収穫するのと、水掘り(高圧水流でどろをよけて収穫する
方法)で収穫するのでは何が違うのでしょうか?
それは6〜8月ごろに蓮根が生育する土壌の違いにあります。
クワ掘りの土壌は収穫する時期になると、圃場から水を抜いています。
土は水分を含んでいますが、クワで土を掘り起こしていくので、硬い
土のかたまりのまま土を移動して収穫していきます。その為、生育
土壌は硬いままの土の中でれんこんが育ちます。
硬い土の中で生育するれんこんは、土の圧力をはねのけて太る
ので、れんこんの形はいびつになり易いですが、とても密度の高い
れんこんになります。その様な生育土壌で出来たれんこんは粘りが
強くなり「小坂れんこん」特有の「もっちり」した味わいが生れます。
一方水掘りのれんこんは一年中、圃場に水を満たしたままであり
収穫する時には高圧の水をホースで噴射して泥の中の蓮根を抜き
取るものです。その為、掘り終えた後は、どぼどぼになった泥水が
残り、時間とともに土が沈殿して行きますが、沈殿した土は硬くしま
る事はありません。その様な土壌で生育するれんこんは、比較的形
の良いものになりますが、生育する時には、土の抵抗をあまり受け
ないで太るので、れんこんの密度がクワ掘りの土壌で育ったものよ
り低くなってしまいます。
生育環境の違いはれんこんの味わいを大きく変えるのです。
クワ掘りの圃場を長靴を履いて歩くと沈み込む深さは浅いですが、
水掘りの圃場はひざの上あたりまで沈み込みます。それだけ水掘り
のれんこんの生育土壌は柔らかいということです。
小坂れんこん保存会ではすべて昔ながらのクワ掘りで収穫してい
ます。産地はもちろん河北郡小坂村(と旧地名で呼ばれていた地域)
で収穫しています。
水掘りのれんこん(河北方干拓地で収穫している)を「小坂れんこん」
と称して販売している店舗もあるようですが、是非とも正しい標記をして
頂きたいものです。
尚、「加賀れんこん」はJA金沢市が地域団体商標を数年前に取得し
て、JA金沢市管内で生産するれんこんは「加賀れんこん」と称してもよ
い事になっています。よって、クワ掘りと水掘りのれんこんが同じ「加賀
れんこん」という名称で市場に流通しています。
私たち小坂れんこん保存会はクワ掘りどろ付きのれんこんの生産に
コダワリと誇りを持って生産しています。
小坂れんこん保存会 公式ホームページ |
http://www.kosakarenkon.com |